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ビビンバ丼@松屋との壮絶な闘い


深夜ですが、おはにょんございます。

本日は、夕方に・・
正面から正々堂々と真摯に向き合った、ビビンバ丼@松屋との試合について、綴ってみようかと思いまする。朝から何も食べてない空腹の状態にて都会をさまよい、倒れそうな足どりのまま、しかし闘志を持ってリングに昇った俺だった。

チケを自販機で購入。なるべくおっさん達から遠くなる席に座り、コートのボタンを外し、首をちょっとコキコキと鳴らしつつ。。

スパムなメイルを削除したり、G+つまりはぐーぷら(ぐぐたすとは言わないぞ!)にて自分をサクってきたドヤ顔おじさんをバシシバシシとブロックしてたりすると、いつのまにかあんまり萌えないおばさんが、味噌汁とドンブリとを目の前に置いてくれるわけである。やれやれである。



一気にドンブリにかぶり付きたくなる若い情熱を抑え、ここは味噌汁の具を片付ける作業を始める。わかめと揚げ、なんか邪魔なんだ。わかるだろう兄弟。

「熱!」と心の中で叫びながら(かろうじて声には出さずに済んだ、ナイスプレーだ)、一気に具の掃除をコンプリートする。

この時点で既に、今回の闘いの戦略を組み立てていた。三段階で奴を追いつめるのだ。


1)
半熟卵に対して斜め30度に構え、鋭く、中心部を的確に狙い、一気にスプーンを刺し込む。ためらいは無い、今このドンブリは俺が自由にできる獲物。ロックオンしたのだから。

黄色いほとばしりが流れ始める様を確認したのち、おもむろに具と、ごはん上部のわずかな層とを薄く削り取るように絡ませ、ざっとかき混ぜる。己の大胆な作戦が順調に進んでいくことに、我ながら惚れ惚れする瞬間だ。

もう我慢できない。卵とキムチの白菜を重点的に口に運ぶ。辛く甘くとろ〜りとしている、うはー!たまらんでござるよ、ぐへへへ。ごはんは、味の濃さを中和する程度に、ちょっぴりずつ摘むのだ。


※)
空腹によって野獣のように荒んでいた心が少し和らいだところで、味噌汁をぐびっと飲む。あまりにも勢いよく下品に食べ始めたであろうことに気がつき、周囲の視線を少しチラリと確かめたりもする。うむ、たぶん大丈夫だ。ようやく人間としての尊厳を取り戻した、そんな気がした。

大将格であるはずの卵を先に屈させるという奇襲を成功させたことから、ドンブリの中では、きんぴら、肉、ネギたちが身を縮こませて、次は俺らなのか、どう攻めて来るのか、と震えながら様子を伺っている。


2)
さらなる奇襲を重ねる。ここで、一瞬でを抜いて斬り掛かる。粉唐辛子のボトルを手に取り、深夜にしとしとと降る雪のごとく、一気に振りかけた。鮮やかな赤。見事だ。しかし攻撃の手は止まらない。ここはそもそも牛めし屋なのだ、あれが有る。紅ショウガ。さらに赤色を追加、まったく容赦する気配など無い。

軽く全体を混ぜる。ごはんの色が少し変わる。あの放課後の帰り道、好きだとはついにお互いに言えなかったけど、一緒に何度も頬を染めたね。そんなほっぺたのような色だ、もう、もう、食べちゃう、
好き、好きだー!好きだっんだー!!
 ・・ガツガツ。


※)
ものすごく気持ち悪い表情でドンブリをがっつりとつかんでいた気がして、周囲の視線をこっそりと赤面しながら確かめたりする。
・・大丈夫じゃない気がするとりあえず味噌汁をぐびっと飲む。

もう、ドンブリの中に残っている量は、闘いが始まったときの三分の一程度になっている。いつのまにこんな遠くまで来てしまったのか、なんていう展開の速い、ハイペースな死闘なのだろうか。


3)
気がついたら、少量の肉とキンピラと、ごはんが結構残っており。もし背後から誰かが見たら、なんだこいつ、やけにバランス悪い食い方して、頭すげえ悪いんじゃねえかww、っていうような状態に。違う。違うんだ。これも作戦のうち。決して、三勝したのちに続けて四敗して哀れられるような、浅くて覚悟の無い、場当たり的なファイティングスタイルではない。そう、ここには、さらなる武器が有るのだ。

カルビのたれ。

どう考えても、この汁は、肉や飯に合うに決まっているではないか。おもむろにボトルを鷲掴む。速水もこみち氏ものけぞって驚くような荒いアクションで、ぱふぱふと液体をまぶしていく。また、ごはんの色が少し変わる。
あんなに淡い色だったのに、大人になったんだね、君も。

そして、唐辛子と紅ショウガのレッドゾーンなコンビの投入も怠らない。混ぜる。

さあ残り2ハロン、最後の直線だ。渾身の力でスパートする。
もうお前しか見えない。

・・ぐはー!食ったー!!圧勝だ!!!残った味噌汁を一口で飲み干す。


※)
もはや周囲の視線など関係無い。俺はこの闘いに、間違いなく勝ったのだから。
英雄にムチを浴びせる奴が居るとしたら、そいつが悪人だ。そうだろう兄弟。
おでこの汗を拭い、胸を張って外に出た。
「ごちそうさま!」



【続く】 (かもしれないw)